UIH Universal Innovation Hair

くせが強くパサついて見えるA様のくせ毛カット

A様のくせ毛はUIHのお客様の中でも上位に入ってくる強いくせの持ち主である。

ほぼ100%が馴染みにくい髪質で、くせが無かったとしてもパサついて広がってしまう髪質である。

そこに、強いくせという条件がプラスされるので、くせ毛の中でもかなり扱いづらい髪質と言える。

そんなA様だがくせを活かすことが出来るのだ。

今回そんな内容をご紹介しようと思う。

とりあえず、仕上がりを初めに見てもらおう。

仕上がり

今回もBeforeの撮り忘れでないのだが、ホントに強いくせ毛で難しい髪質なのだ。

それを踏まえて、仕上がりはどうだろうか。

いい感じでくせ毛を活かせれてはいないだろうか。

くせ毛を活かすからといって「髪型がダサい」のでは意味がないし、「トレンド」を入れないのも違う。

デザインは洗練させ、トレンドも捉え、くせ毛を活かす(セットが簡単)にするには、美容師が常に工夫を凝らさなければならない。

そこを怠ると、急激に髪型はダサくなり「扱いやすいんだけど、なんか。。」みたいなことになる。

どんな髪型がダサいのかあえて言わないが、トレンドについて簡単にお話しようと思う。

美容師の感性がアップデートしていないと悲惨なことになる。

例えば、TVなどで10年前20年前の人々が出ている映像を見ると「なんか古い」「今っぽくない」と感じるはずだ。

実際に、街中でみかけるファッションも「10年前と今」とではガラリと変わっている。

やっぱり当時は当時っぽく今は今っぽいのだ。

なぜ、そんなことが起きるのか。。

それは、「どんな服にも少なからずトレンドが入っているから

つまり、「服自体にトレンドが入っている」ということだ。

今売られている服を買えば、どんなにずぼらな人でも今っぽくなってしまうのだ。

では、髪型はどうだろうか。

もちろん、「服」同様トレンドは存在する。

だが、美容師が「」を捉えれていなければ、髪型に反映されない

そうなると、いつまで経っても「昔の要素」が入った古いデザインになってしまう。

例えば、、「ウルフ」という髪型がある。

ウルフは10年以上前に流行った髪型なのだが、「当時のウルフ」と「今のウルフ」では同じようで全く違う。

もし、当時のウルフにしてしまったら「今っぽくない髪型」になってしまう。

そういったことって美容師なら「誰でも当たり前に出来て、むしろ得意なことでしょ」と思うかもしれないが、ここだけの話そうではない。

詳しくは話さないが、これは僕自身が10年以上この業界をみてきて気づいたリアルな事実だ。

ちなみに、今言っている「トレンド」とは、短期的なその年でガラリと変わるものではなく、もっと大まかな流れ的なものだ。

その年のシーズンまで落とし込んだトレンドとなれば、更に限られた一握りの美容師しか提供できないだろう。

特に「感覚が優れていた美容師」「感覚派の美容師」ほど、歳を重ねるごとに時代感覚の精度が落ち、当時の「いけてる」に固執する傾向がある。

大事なのはバランスだ。

美容師である以上お客様を時代遅れにさせてはいけない。

「好き・似合う髪型」にほんの少しでも「今の要素」を加え、髪型をアップデートさせる必要がある。

もちろん、「年齢」「好み」「ファッション」など、TPOは違う。

だから、「バランス」が大事なのだ。

お客様に合わせて、「当時に偏りすぎないように今の要素を加える」などの工夫は担当した美容師しか出来ないのだから、美容師がその責務を全うするべきである。

まぁ、、コモディティ化した美容業界に何を言っても無駄なのかもしれないが。。

だからこそ、お客様側は自分の担当を慎重に決めなければいけない。

A様の髪型の工夫ポイント。

まず押さえておくべきポイントから。

  1. ほぼ100%馴染みにくい髪質
  2. くせが強い
  3. パサついて広がってしまう髪質
  4. 耳が小さく耳掛けしても戻ってしまう
  5. 肌が弱く、スタイリング剤に制限がでる

たぶん、、くせ毛を活かしている美容師なら理解してもらえるかと思うが、この条件は絶望的ともいえる。

なにがかというと特に「耳掛けできない」「スタイリング剤の制限」があるところだ。

つまり、「アレンジ」「自身でフォルムコントロールができない」「髪と相性が良いスタイリング剤でも肌に合わない」などだ。

だから、自分の持てる全てをぶつけ工夫を凝らさなければならない。

工夫ポイント

  1. A様が自宅でもセットできる再現性の高い髪型にする
  2. カットで耳掛けしなくても広がりを抑えられるようにする
  3. くせを活かすが「ダサい」にならないようにする
  4. 髪型にトレンドを入れる
  5. A様に似合う・好きなイメージで髪型をつくる
  6. くせ毛カット(量取り、裁断、グラ、レイヤー、髪馴染みetc..)
  7. 髪と肌の相性がいいスタイリング剤を探す

挙げてみると、美容師側の技術的な要素が多いので割愛します。

ここでは、A様にとって必要不可欠になるのが「スタイリング剤」「つけ方」になる。

特に「スタイリング剤をみつける」ことは急務であり、とても重要なことであった。

そして、「髪・肌」どちらも相性のいいスタイリング剤が見つかった。

ちなみに、これは「ヘアデコクリーム」というスタイリング剤だ。

あとは、スタイリング剤のつけ方になる。

ポイントは「全体に均一に馴染ませる」「手ぐしを何度も通し馴染ませる」「髪の末端部分にこそ気をつける」

この辺りの話を知らない方は以前の記事をご覧いただくといい→

それではもう一度仕上がりを見てみよう。

より「今っぽさ」を追求するなら、もう少しスタイリング剤の量を増やしてもいい。

まとめ

「強いくせ毛」「馴染みが悪い髪質」「広がる」「パサつく」髪質でも、くせ毛を活かすことはできます。

髪型をつくる上で大事なのが、、くせ毛を活かした髪型がダサくならないこと。

今回でいえば、A様の「好き」と「嫌い」「似合う」を把握し、「好きと似合うのマッチング」そこに「今っぽさ」を入れて髪型を完成させる。

ある意味、「お客様以上にお客様を知る」ことが大事だと言っても過言ではない。

もちろん、技術面でも自分の今の全てをぶつけ工夫も凝らした。

これが僕のできる感謝のカタチです。

僕を選んでくれる以上、適当な仕事はできないし、美容師である以上、お客様に髪型を気に入ってもらわなければならない。

地味だが、この積み重ねが信用になり信頼に繋がると信じている。

もちろん、ずっと通い続けたいと思っていただけるように、技術だけでなく、人としても精進し続けていきます。

また次回もA様のご来店を楽しみにお待ちしております^ ^

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UIH オサキ@くせ毛を活かす美容師